薬剤師を楽しもう!

SSRIとNSAIDs

たまたまですが、SSRIを飲んでいる方で効き目があまりよくなさそうな方が続きました。
SSRIが増量になったケースと、不安感や気分の落ち込みが増えた気がするという方で、
ほかにもヒアリングで、併用薬でロキソニンなどのNSAIDsを飲み始めた方、
時々飲んでいたが最近継続するようになった方と分かりました。
たまたまなのでしょうか?と疑問に思い、調べてみました。

まず、添付文書上、インタビューフォーム上にはそれに当てはまる情報はありません。
SSRI4種類とも、NSAIDsとは出血傾向増強での併用注意の記載ありましたが。
(SSRI自体により血小板凝集能が阻害され、これらの薬剤との併用により出血傾向が増大することがあるとのこと)
...NSAIDsとワーファリンは最初に学ぶ相互作用で皆知っていることと思いますが、
 プラザキサ、ワーファリンとSSRIにも注意が必要とは、今まで意識しておらず勉強になりました
また、とりあえずCYPの影響もなさそうです。
プロスタグランジン類と腎機能への影響も考えましたが、あまり関係はないようです。

論文を検索することになりますが、日本語の論文検索では、できる範囲では見つかりませんでした。
しかし単純にネットで検索してみると、アメリカで報告されていることがすでに報道されていました。

原因や作用機序は分かっていないようですね。
また逆に、論文ではうつは炎症性疾患であり、NSAIDsが有効なのではという考察もあるようです。

うつや不安障害の方で、頭痛持ちの方は珍しくありません。
これからは少し注意してみなければと思うとともに、まだまだ勉強不足と思うばかりです。
SSRIでは特に多いですが、元は今回のように
外国の研究や報道から日本の添付文書に記載されるようになった情報もいくつもあります。
薬剤師であれば、いろんな情報に自らアンテナを伸ばしてキャッチする努力が必要なのでしょう。

前の記事 : 医薬品販売とテレビ電話...10年前にあった騒動
次の記事 : 高血圧や糖尿病のある方に経口補水液を販売する?