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スギ花粉症の初期療法

今年のスギ花粉は平年の倍近く、昨年の何倍もの飛散予想となっており、
スギ花粉症を持つ方にはつらいことになりそうです。

私は30台半ばに発症しました。
とにかくいろんな薬で眠気が出やすいという体質なので、
普段から抗ヒスタミン薬は極力避けるようにしたいと思っており、
初期療法ではプランルカスト(商品名オノンなど)を飲んでいます。
マスクは薬を飲み始めるのと同じくらいに着け始めます。
本格飛散が始まるとステロイド点鼻薬を継続します。
それでほとんど症状は抑えられており、おそらくは軽めの花粉症だとは思いますが。

初期療法というと第2世代の抗ヒスタミン剤が使われることが多いように思いますが、
抗ロイコトリエン薬でも十分効果があるという研究結果は十分に出ていますし、
ガイドライン上でも推奨されています。効果や副作用の面からも個人的にはお勧めです。
初期療法の服用開始時期も、一般的には飛散開始日の2週間ほど前からと言われますが、
1週間前でもそれなりに効果はあるようです。

今年の冬は割と寒いようで、近畿~関東での飛散開始は例年より少し遅め、
2/10~2/15くらいの予想です。
(ただしそのころに冷え込みが強いとかなり遅れます、実際昨年の飛散開始はかなり遅かったですね。)
花粉症がひどい方は2月初旬にスタートしておくとよさそうです。

ちなみにOTCでアレグラ、セチリジン(ジルテックの成分)が発売されましたが、
発売済のOTCアレジオンなども含め、OTCは全て「発症後の服用」とされており、
初期療法としての使用は、ルール上はダメです。

毎年3月になると花粉症でつらそうにしている方をよく見かけるようになりますが、
適切な初期療法でもう少し症状が軽くなるのでは、と思っています。
初期療法をもう少し利用して頂きたい次第です。

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