薬剤師を楽しもう!

フレンドリーな疑義照会を

保険薬局や病院薬剤部の重要な仕事のひとつに、処方せん内に疑わしい箇所があった場合に、医師に問い合わせをして確認する。いわゆる、疑義照会というものがありますよね。

つい先日、医師や看護師やらと一緒に勉強会をさせて頂いたときのこと・・

「マサヨさん。僕ら疑義照会って、いったい何してるんか知らないんだよ。」
と病院に勤務なさっているドクターからの一言。勤務なされている病院はある程度の大きさもありますし、常勤医ですから、処方せんも1日何枚も書かれています。

「え?先生、ときどき薬局から電話かかってくるでしょ?」
「うん。もちろん。でもなんかいつも薬局さんからは、訂正してください!みたいな感じで言われて、僕も何か悪いんだろうけど、ああ・・ハイハイ。みたいな感じになっちゃうんだよねえ。」
「ううーーん。訂正ってつもりは・・多分ないんですけどぉ・・・・。」
「でもさ、あれ、薬剤師さんってすっごく緊張してない?すごっく丁寧なんだけど。。なんか電話の態度がコワイんだよ。もう少しフレンドリーにしてくれてもいいんだけどなあ。」

その勉強会に参加されている皆さんにも聞いたのですが、薬剤師以外の方はみな「疑義照会って何?どういうこと?」
全員医療の関係者だったんです。でもその状態。
あまりの知らなさに、唖然としてしまいました。

その後、機会があったので薬剤師に疑義照会について聞いてみました。
「疑義照会・・・重要だと思います。」「うん。そうだよね、その思いは医者に伝わってると思う?」
「・・・・・いいえ・・・。多分あまり伝わっていません。」「なぜだろう?」「さあ・・・お忙しいですし・・・。」

先の勉強会である医師がこんなことを言っていました。
「僕ら大体あまり薬剤師さんのこと知らないんだよね。もっとこうやって一緒に議論して、顔の見える位置にあればそんなこと無いんだと思うんだけどさ。自分のこと何も言ってくれないでしょう?」

現在、薬剤師は新卒がおりません。薬局はどこも慢性的な人不足に悩まされています。しかし、新聞の論調をにぎわすのは、医師不足に看護師不足、介護士不足。どこへも伝わっていない薬剤師の現状。これこそが、調剤報酬の減額議論に繋がってきていると思います。

もっと自分のできる範囲で、薬剤師の職能をアピールしていかなければ誰からも必要とされなくなってしまうかもしれないなあ、と感じたここ数日でした。

まあ、まずは明日からの疑義照会。もっと笑顔でフレンドリーさをアピールすることにいたしましょう。

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