薬剤師を楽しもう!

17日に寄せて

1月17日・・
阪神大震災の起こった日です。

私は大阪の病院勤務していましたが、正月出勤の代休で休みでした。私の地域では揺れはしたものの、建造物に被害はなく、病院内も点滴などが壊れたくらいで無事でした。ただ私自身は神戸に友人が多かったので、あちこち電話をかけようとしました。が、大阪ですら電話は朝から通じません。まだインターネットも誰もが扱っている時代でなく、携帯電話もありませんでしたので、公衆電話に張り付いて、連絡をした覚えがあります。

その後しばらく、薬剤の欠品に常時悩まされました。点滴は関西の小さな病院に回される数が少なくなり、その後抗生剤や、特定の薬剤が不足しだしました。被災地へ点滴などの薬は優先的に回されるんだと聞いていました。また大阪市内の病院の外来は人で溢れかえりました。被災地の方々が来られたからです。1月ほどたつと、薬品の生産工場が稼働しなくなった、という理由から、また幾つかの薬品が欠品するようになりました。

医師、看護師、卸。みんなと連携して、とにかく患者さんを不安にさせない、治療の中断をさせない。それだけを目的に、うまく物流を回すことだけを考えていたような気がします。

薬剤師は、薬のプロである以上、物流の元締めでもあります。災害の時には、「薬そのもの」がとても大切で、かつうまく回さなければ無くなっていくんだ・・

うまく回すにはどうしたらいいのか?
誠実であること、みんなでひとつ同じ方向を向くこと。これに限る。そんなことを痛感しました。

そして、昨年。東日本大震災。
阪神大震災のことが頭をよぎりました。

今年で17年。神戸は、形としては徐々に復興してきました。東北も同じでしょうか。どちらの震災も常に忘れることはないでしょう。

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