薬剤師を楽しもう!

忘れた頃にやってくる、「適応外処方」!

「他に服用中のお薬はありますか?」
「頻尿で、なんか鎮痛剤が効くとか言われて飲んでます、えーと・・・・・」
(・・・・・ああ~あった、あった、なんだったけ?・・・・頻尿で・・・・・思い出した!)
「ロキソニンですね」
「そうそう!!」

と、ここまで思い出したのはいいものの、あれ?何で鎮痛剤が頻尿に効くんだった?
半年程前に、泌尿器科でロキソニンが寝る前1錠の処方箋がきて、
ちょうど日経DIに掲載されていたので、薬剤師仲間で「なるほど!」と感動したはずが・・・・・。
すっかり頭の隅においやられてました。
はい、おさらいです。

●ロキソニンの夜間頻尿に対する作用。
1.PG抑制により、膀胱排尿筋の収縮が抑制される。
2.腎でのPG抑制により、腎血流が低下し尿生成が抑制される。
(日経DI premium 2006年11月号より)
と考えられております。

症例報告もあります。

●前立腺肥大の治療として主にαブロッカー投与群、夜間頻尿2回以上の患者に
ロキソニンを1錠就寝前投与。
著効、有効含め 74.2%に効果あり、抗コリン、三環系抗うつ剤無効例には
30~40%効果あり、神経因性膀胱患者に対しても、80.6%有効であった。
(日本臨床泌尿器科医会、第3回臨床検討記録集より)

あと、尿意に関する神経の中枢での抑制とも言われているみたいですが、
じゃあ、他のNSAIDでもいいのかも?と思い、色々文献しらべましたがヒットしませんでした。
一番ポピュラーなのでロキソニンなのでしょうか?
坐薬でも?というコメントもチラっと見ましたが、また、色々わかれば、ご報告します。
とりあえず、泌尿器科からロキソニン夜1錠処方された場合は、この適応外の事が多いです。
しかし、対象療法になるので連用の場合、投薬時、特に高齢者では、
NSAIDの胃腸障害や、他のOTC解熱鎮痛剤との併用に、注意しなければいけませんね。

タイムリーに「NSAIDの不都合な真実・潰瘍だけではない危険な副作用」なんて雑誌特集がありました。勉強しなきゃ!

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