薬剤師を楽しもう!

製薬メーカーは「企業」、薬局は企業ではなく「ヤッキョク」?

こんにちは。
前回に続き、「ファーマネクスト」誌に連載している私の、「これってどうよ」コーナーからの紹介です。

●なぜ製薬メーカーは「企業」と呼ぶのに、薬局は「企業」と呼ばない?

今回は、薬剤師さん達の言葉に注目。
「ぎぎしょうかい」だの「へいようきんき」だの、薬剤師ギョーカイには国民がすぐに理解できない言葉が結構ありますが、私が学生の就職相談や転職カウンセリング時に感じるのは、「企業」と「薬局」の呼び方の違い。皆さん製薬企業のことを「企業」と呼びますが、薬局のことは「企業」と呼ばないのですね。

何故?

先日も薬学生の就職相談にのっている時に
「やっぱ給料を考えると企業ですかね」「企業は社会人教育がきちんとしているし」
とか言っていたので、「薬局も株式会社で‘企業’だけど?」と質問すると、
「そりゃそうですけど。薬局は企業って感じがしないです、真摯に患者に対峙している
ホスピタリティ精神溢れる人達の集団って感じで。
キャリアアップとか関係なさそうだし。僕はそっち系の考え方じゃないし・・」。
そうか、薬局=ホスピタリティ溢れる人達の集団なんだ。

でもここで私は疑問を感じます。
最近は薬局も上場している時代。
会社によっては全国店舗展開、M&A、評価制度の導入、転勤もあるし、
それこそ「特別指導加算の取得目標!」っていうまるで企業のような・・・。

薬剤師の皆さんは薬局=経済活動、ではない!という感覚で就職されたとすると、
実際就職してみると特指取得目標やOTC販売などについて、そりゃ違和感を覚えるでしょうね。
でも外から冷静に薬局ギョーカイを見てみると、今までも随分と経済活動に励んでいるギョーカイですけどね、最近特に(病院ギョーカイもすごいけど)。

「薬局の株式上場」も誰が考えてもおかしな状況だと思いますが、誰も指摘しませんね。
結局は薬局=企業と呼ぶにふさわしい、と結論に落ち着きますが、
この辺り、薬剤師の皆さんはどう感じていらっしゃるのでしょうか?

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